カンテレ(kantele)はフィンランドの民族楽器の一つで、ツィター属に属する撥弦楽器の一種です。
フィンランドでは19世紀終わり頃から国の楽器と位置づけられ、民族叙事詩「カレヴァラ」の中にも登場しています。
もともとは1片の木をくりぬき、表面に5本の弦を張ったシンプルな作りでしたが、詩や踊りの伴奏楽器として、あるいはソロ楽器としての価値を追求する過程で次第に多弦化されていきました。現在では小さいもので5弦、大きいもので40弦のものがあり、同じ”カンテレ”でも、楽器本体が所持している弦の本数によって形状や音色が異なることも大きな特徴と言えます。
聴く人をそっと包みこむように魅了するその繊細な音色は、優しく神秘的。
ここでは、まだまだ日本では珍しい「カンテレ」という楽器を少しずつご紹介していきます。(順次更新中)